テナント開業にあたって

飲食店などを開業にあたり知っておくべきことなどをまとめてみました。

◆貸店舗を借りる流れ

店舗を借りる場合も、一般の賃貸住宅を借りる場合と同様な流れで手続きを進めることになりますが、

より綿密な計画を立てて準備をしておくことが重要です。

1. 希望条件の整理

まずは、開業するお店の基本設計を整理しておきましょう。

・どのような商品を売るのか

・対象購買層はどんな人か(対象年齢、職業、性別、趣味嗜好など)

・お店の雰囲気、外装、内装はどうするか

・商品の価格、原価や人件費などの経費、売上の予測

といった項目を整理していけば、立地や家賃などの条件も定まってくることでしょう。

2. 情報収集・不動産会社で相談

希望条件が整理できたら、物件探し開始です。

まずはネット検索や情報誌で、幅広く物件の情報を集めましょう。多くの物件情報を見るうち、立地や周辺環境による相場がわかってきます。

希望に合う物件がすぐに見つからなくても、貸店舗を多く扱っている不動産会社が見つかったら、希望条件を伝え、時間をかけて探してもらうのもよいでしょう。

3. 物件見学

希望条件に合う貸店舗が見つかったら、まず見学しましょう。その物件が入っているビルや、周辺環境、人通りなどを確認します。

内装や外装をどの程度手を入れることになるかなども確認が必要です。

家賃その他の条件も、交渉次第ですので、不明な点や要望は不動産会社に相談してみましょう。

4. 契約

条件に合った貸店舗が見つかったら契約となります。この段階までに資金調達は完了しておきましょう。

 

◆開業に必要な資格・手続き

お店を開業するためには、業種によって必要な手続きや資格があります。

特に、食品を扱う業種の場合は、必要な資格や手続きがありますので確認しておきましょう。

開業に必要な手続き

◇開業届事業開始から1カ月以内に「開業届出書」を店舗所在地の所轄税務署長に提出する必要があります。この届出をすることで、節税効果の高い青色申告ができるようになります。従業員を雇用する場合は給与支払事務所等の開設届出書なども必要です。詳細は国税庁のホームページで確認できますし、所轄の税務署でも相談に応じてもらえます。
◇営業許可申請食品を扱う店舗を開業する場合は、事前に管轄の保健所に申請して営業許可を取得しなければ営業を行うことができません。許可の不要な業種もありますが、自治体によって個別に許可を要する業種が異なりますので、各保健所で確認しましょう。
【許可を要する業種】・飲食店営業・喫茶店営業・菓子製造業・あん類製造業・アイスクリーム類製造業・乳処理業・特別牛乳さく取処理業・乳製品製造業・集乳業・乳類販売業・食肉処理業・食肉販売業・食肉製品製造業・魚介類販売業・魚介類せり売営業・魚肉ねり製品製造業・食品の冷凍又は冷蔵業・食品の放射線照射業・清涼飲料水製造業・乳酸菌飲料製造業・氷雪製造業・氷雪販売業・食用油脂製造業・マーガリン又はショートニング製造業・みそ製造業・醤油製造業・ソース類製造業・酒類製造業・豆腐製造業・納豆製造業・めん類製造業・そうざい製造業・かん詰又はびん詰食品製造業・添加物製造業

以上の業種は日本全国で共通ですが、熊本県では「熊本県特定食品衛生条例」で次の営業にも許可が必要です。

・食品製造業(農産加工食品、食肉等加工食品、水産加工食品、粉末食品等)
・食品販売業(弁当類、生菓子、アイスクリーム類、乳製品等、食肉製品、魚肉ねり製品、冷凍食品、豆腐類、納豆、めん類、そうざい)
・食品行商(アイスクリーム類、魚介類、魚肉ねり製品、豆腐類)

 

 

【営業許可申請のながれ】

1. 事前相談

事業内容が具体的に決まったら、工事前に施設の設計図を持って保健所に事前相談します。

調理場や製造・販売施設が施設基準に適合するかどうか事前に相談していない場合、手直しが必要になる場合や、許可を受けられないことがあります。

井戸水を使用する場合には、申請書類提出時に登録検査機関の発行する飲用適である水質検査成績書が必要です。

2. 申請書類の提出

施設完成予定日の7日位前までに、保健所に申請書類を提出し、申請手数料を支払います。

【申請に必要な書類】・営業許可申請書、印鑑、登記簿謄本(法人の場合)

・申請手数料、水質検査成績書(水道水以外を使用する場合)

3. 施設の確認検査

営業者立ち合いのもと、食品衛生監視員が施設の確認検査を行います。

4. 許可証の交付

施設基準に適合することが確認された後、許可証の交付まで1週間程度かかります。

開店日については、調査した食品衛生監視員と打ち合わせておきましょう。

許可証受領の際には、印鑑(受け取りに来る方の認印)が必要です。

 

 

◆飲食店開業に必要な資格

◇食品衛生責任者

飲食店を営業するためには、各施設に食品衛生責任者を必ず1人置く必要があり、保健所に届出が必要です。
食品衛生責任者の資格は、各自治体で実施している講習会を受講して取得します。
熊本市の場合、受講料は6,000円、期間は1日で、年間6回程度実施されています(平成28年度)。
調理師や栄養士の資格取得者は講習を受けなくても取得することができます。

◇防火管理者

収容人員が30人以上の店舗の場合は防火管理者を選任する必要があります。
延床面積が300平米以上の場合は「甲種防火管理者」、延床面積が300平米未満の場合は「乙種防火管理者」の選任が必要です。
防火管理者になるには、各地の消防署などが実施している講習会を受講する必要があります。
熊本市の場合、受講料は5,500~6,500円、講習期間は通常甲種は2日、乙種は1日で、年間5回程度実施されています(平成28年度)。

 

◆貸店舗における「権利金」とは

権利金とは、借地権や借家権の設定や移転の対価として、地代や賃料以外に支払われる金銭をいい、契約が終了しても返還されることはありません。同じように返還されることのないものに「礼金」があります。礼金は、オーナーへのお礼として支払うものですが、権利金は、その賃借権の「対価」として支払われるもので、その性質が異なります。そもそも借地権や借家権は法律によって保護され、オーナーは正当な理由がなければ賃貸を解約することができません。そのため、借地権や借家権は財産権のように取り扱われており、地域によっては、借地権割合に応じて(住宅地では6~7割程度)権利金が授受されるようです。

また、店舗の場合は、その立地が集客に大きく影響し、立地によって売り上げが変わってきます。多くの集客が見込める場所については、権利金も高く設定されることになります。店舗を開業するにあたっては、支払う権利金の額と売り上げの見込みが折り合うかどうか、検討を十分に行っておきましょう。

 

◆「居抜き」と「スケルトン」の違い

貸店舗には、「居抜き」物件と「スケルトン」物件の2種類があります。

◆居抜き物件

以前営業していた店舗の内装や什器、設備などがそのまま残った状態の貸店舗のことです。

【メリット】内装や設備をそのまま利用できるので、初期費用を抑えることができ、開店準備も短時間で済みます。
【デメリット】内装や設備によっては造作に制限があり、思い通りのお店にするのが難しい。
【注意点】設備については、別途リース契約が必要な場合もありますので、それが賃料に含まれたものなのか、別契約なのかをよく確認しましょう。また、物件を見学した時に設置してあった設備が、実は賃貸内容に含まれておらず、入居までに撤去されていた、といったトラブルもありますので、物件見学の際に、設備の動作状態、使用条件などもしっかり確認しておきましょう。

また、居抜きということは、以前同じ業態で開店したが営業を継続できなかった、ということですから、以前のオーナーがなぜ撤退せざるを得なかったのか、よく分析して、同じ轍を踏まないように対応することが大切です。

◆スケルトン物件

内装や設備などを何も造作していない状態の貸店舗のことです。

【メリット】自由に内装工事ができ、希望どおりの店舗を作ることができます。
【デメリット】造作工事に時間とコストがかかる。
【注意点】希望通りの内装工事ができるといっても、建築基準法や消防法などで、様々な制限がある場合がありますので、

内装工事を発注する際には、専門家に相談して確認をしておきましょう。

 

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